バレエ教室（子供のおけいこ）

　ブーレーズが指揮するシカゴ交響楽団の演奏です。選曲は、『火の鳥』、『幻想曲花火』、『管弦楽のための４つの練習曲』の３曲です。収録時期は、1992年と比較的新しいものですが、かつて発売されたものを廉価版として再リリースしたものです。
　正直、この演奏については好みがハッキリ分かれると考えられるため、お勧めしようか迷うところなのですが、簡単に紹介しておきます。
　どの曲にも共通して感じ取れることは、ブーレーズの客観的にスコアー解釈する徹底した姿勢がよく現れた演奏ということです。特に、シカゴ響の透明なサウンドの響きが、それを助長するかのように、精密なガラス細工のような音楽を創り上げています。これが魅力といえば魅力ですが、わたしには何か物足りなく感じてしまい!?!!?す。というのも、クラッシックの場合、指揮者、演奏者、それぞれの解釈、表現によって、奏でる音楽が多少なりとも違っている方が、わたしはいろんな発見があって好きなのですが、どうも客観主義を徹底されると、演奏も無表情で、冷たい感じがして、わたしには、あまり面白みがなく聞こえますね。つまり、スコアー通り、客観的解釈のみによって演奏される音楽からは、指揮者とオケの技術的な面での上手さしか感じないというわけです。
　まぁ、それでも技術的な面に関しては、万人が絶賛できる演奏には間違いありません。しかし、今回は、聴衆の好みによって評価も変わる演奏という意味で、【星３つ】とします。