ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団
ストラヴィンスキー:春の祭典
今でも優秀録音 |
LPで最初にでた時優秀録音で有名だった。今聞きなおしても凄い。アナログ録音の絶頂期なのでそこらへんのデジタル録音を軽く蹴散らしている。このころのデイビス、コンセルトヘボウはハイドンでもそうだが、つややかな高音弦、リズミカルな低音弦、くっきりとした木管にここぞとばかりの大太鼓とオーディオ的にききどころがたっぷり。演奏は変な解釈はなしの中庸。でも平凡ではない。中庸の美は説明しにくいので困るのだが、改めてオーケストラの良さを認識。
ペトルーシュカは47年版。やはりパワフルだが整った演奏。
知的でセンス良く、洗練されたハルサイ! |
小生はハルサイ・マニアで好きな演奏は幾つかあるが、サー・コリン・デービスは文句無く5つ星! といっても、ハルサイには色々なタイプの演奏があるので、本CDもかなり好き嫌いが分かれるかもしれない。
本演奏は極めて知的であり、このおどろおどろしい曲がデービスの棒にかかると、洗練された音楽になるから不思議である。このストーリーの持つ土俗性、あるいは劇画調タッチを期待すると、思いっきり期待はずれになるだろうが、曲全体のテクスチュアには透明感さえ感じる。また、冷静なデービスの音楽とは対照的に、コントラバス奏者がバルトークピチカートもないのに、arcoで支板に弦がバチバチ当たるほどエキサイトして演奏しているのも、妙なバランス感を醸し出しており、とても面白い。冷静な中に秘めたるエネルギー感が溢れている。