フィラデルフィア管弦楽団 オーマンディ(ユージン)
チャイコフスキー:白鳥の湖(抜粋)
豊かな響きの「白鳥の湖」 |
ユージン・オーマンディ指揮フィラデルフィア管弦楽団の演奏するチャイコフスキー「白鳥の湖」のハイライト盤。選曲と若干の編曲はオーマンディによってなされ、1972年に録音された。……オーマンディは同じ試みでコロムビアにも1961年に同曲を録音しているが、選曲と編曲はほとんど同じである。但し、当盤には新たに「ナポリの踊り」が付け加えられている。他にも少し曲の異動がある。コロムビア盤に比べると残響をたっぷり取った、いっそう輝かしい「夢のような」音響である。悲劇性は薄く、あたかもアニメーション映画のような味わいでもある。弦楽器と管楽器の輝かしさが素晴らしい。但し、オーマンディ節の「白鳥の湖」は、例えば有名なワルツの盛り上がり部分のエピソードをカットしているなど、独特なものがある。他の指揮者の演奏と比べてみるのも良いだろう。