The Dream 真夏の夜の夢
森の奥の妖精たちの世界 |
劇音楽でも有名な、シェイクスピアとメンデルスゾーンが織り成す幻想的な2004年の舞台です。
美術、照明が非常に美しく
アンソニー・ダウエルの舞台演出や洗練された色彩の衣裳など
(イーサンの葉っぱの衣裳は繊細で綺麗!!)
どれも素晴らしいクオリティです。
フェリのタイターニアは可愛らしくてため息もの。
美しいコーラスでの踊りは感動的で、随所に彼女の魅力が溢れています。
イーサンのオーベロンは気高くて、王としての威厳があり、非常に魅力的です。
踊りの方では、テンポの速いメンデルスゾーンの旋律にのり、パックのコルネホと交互にアシュトンの繊細な振り付けを踊る場面は見応えあります。
コルネホの卓越した跳躍やイーサンの細かいパの連続など、絶妙です。
終盤のパドドゥは、音楽も振り付けも情緒的でとにかく美しい。
リフトの高さがいまいちだったり、バランスの見せ方の難易度が高く不安定ではありますが…
フェリとイーサンが妖精そのものというくらい重力を感じさせない感動的なジュテを披露してくれます!!
また、ライサンダーとハーミア、デメトリアスとヘレナの複雑な四角関係やロバの青年ボトムのはかない夢など、ユーモアも溢れていて、ABTならではの「真夏の夜の夢」です。
期待より良かった |
全体的に良かったです。
特に、パック役のコルネホが、びっくりするくらい飛び跳ねてて、
本当にいたずら好きの妖精って感じでした。
夢のある美しい舞台 |
夢のある美しい舞台です。メンデルスゾーンの曲もとても好きですので、
今まで音楽を聴きながら想像していた世界を目の当たりにした感じで、楽しめます。
フェリがすばらしくかわいいです。イーサンも二枚目にも関わらず
庶民的で、きどりの少ない王という感じがいいですね。
あとは妖精パック、頭がロバの男、2組のカップルの踊りなどがテンポもよくてすばらしいです。
メンデルスゾーンの有名な曲ですが、合唱など、ボーカル系も生演奏で入っていて、
雰囲気を盛り上げてくれます。
スケルツオは早いテンポで木管楽器他オーケストラが小気味よい演奏をしますが、
この速さで踊るのはダンサーにとっては大変かもしれません。
オーケストラの木管楽器奏者もハードな演奏だと思うのだけど、踊るのはもっとハードなんじゃないかしら。
皆さん、とても息があがっている感じでした。
でもこの速さで森の妖精が舞台を飛び交うと、ファンタジーの世界が視覚化されていて、とても堪能できました。
出演者全員の方に、ありがとう!といいたいです。
会場の皆さんも同じ思いだったのではないでしょうか?
フィナーレでは大変盛り上がっていました。
妖精の飛び交うファンタジックな演目で、舞台も衣装もファンタジーそのものだけど、
ハードな踊りが多かったように感じました。
改めて、何度か見て、星を増やしました。
まさしく夢 |
フェリの少女としての愛くるしさがたまらない作品です。
現実と夢の世界が混ざり合って、ファンタスティックな世界が
私たちの現代の心を癒してくれること間違いなしです。
ほんとうに美しいバレエです! |
ほんとうに美しく、心がホッとするバレエです。
ジュリエットとは違ったかわいらしいフェリ、細かく、スピーディーな動きを、ていねいに踊るスティーフェル、目のさめるような跳躍を軽やかに決めるコルネホ、妖精たちの踊りもほんとうにきれいです。
ダンサーのコミカルな演技に笑ったり、美しい音楽にのせて踊るダンサーたちにうっとりしたり…。お勧めの一品です。