バレエ教室（子供のおけいこ）

舞台美術　　　◎
ダンサー　　　◎
演出　振付　　◎
オペラ座のダンサーはすべて優雅で洗練されています。
豪華な舞台衣装も一見の価値あり。

オーレリーやルグリが上品すぎて...という感想が多かったので、あまり期待せずに購入。
だけど、どうしてなかなか、スピーディーでダイナミックな、とてもパワフルな作品だと思いました。動きにもキレがあって気持ちいいし、ひたすら優雅なドルネシア姫とのギャップが素晴らしいです。
ルグリも一段と「頼れるアニキ」キャラで、素敵でした。
３幕のキトリのソロで、オーケストラが超ゆっくりになるところ、嬉しくなってTVの前で拍手してしまいました。

そしてこの衣裳！こんな色のキトリやバジル、ありでしょうか？
かなり素敵すぎます。これを見て以来、赤と黒のキトリがダサく思えてしまうのが問題です。

デュポン嬢の美しさと技術は素晴らしいです。ただやはり庶民とすると麗しいお顔も雰囲気も派手な村娘です。それもありかとも思いますが。
舞踊、セット、衣装、ひとつひとつを観るとどれも高得点なのですが、全体的にまったりと進行していきます。踊りにスポットをあてればおそらく見ごたえがあります。特に私はキューピッドの場面が好きです。
全体のコーディネーションから、起承転結のもりあがりを感じられなかったので星3つにしました。個人的に私には平坦すぎると感じました。ただ1度は観て間違いないと思います。

感動しましたっ！！
「期待はずれ」的な感想もありましたが、私は全然楽しめました！泣けました！
ダンサーもさることながら、舞台・衣装・演出・振付全てが舞台の良さを左右しているんだなぁと強く感じる舞台でした。
全てが素晴らしかったからそう感じるのです。
衣装は豪華(チュチュも表と裏の色が違っていたり、刺繍も繊細)だし、
幻影の場面では、ドンキホーテがゆっくりと夢の世界に入っていく場面の演出が素晴らしい！
今回のヌレエフ版はより高度な振付で、観客を飽きさせません。
そして、ダンサー。
群舞にいたるまで全員が完璧で安定した動きで素晴らしい!!日本のバレエ団ではこうはいかないな、と思いました。
バジルのルグリ、キトリのデュポン。登場から輝いていて、さすがエトワール！
有名な結婚式シーンでは、回転・ジャンプ・バランス
どれもため息ものです。あれ以上の演技を求めるのは酷ではないでしょうか。
踊り子役のジロー(動きが大きくダイナミック)もキューピッド役の人（衣装が素敵！花のある人でした）も素敵!!
そしてなにより、ドンキホーテやガマーシュ達のキャラクターダンサーも役に徹していて、
舞台を素晴らしいものにしています。
バレエは「踊り」だけではないんだな、と感じました。
好みは人それぞれですが、私はとてつもなく感動したので是非お勧めします！

　ヌレエフ版のドン・キホーテです。バジルの踊るシーンが若干多いなど、細かい点は違いますが、ストーリー的には従来のものと変わりありません。衣裳・美術的には、１幕と３幕は全体に黄色〜赤っぽい点を除けばさほど特徴が無く、可もなく不可もなくといったところ。２幕の夢の場の美しさはさすがオペラ座という感じですが、全体にアクの強さや猥雑さに欠けるのでドン・キホーテとしてはちょっと大人しくまとまりすぎているという印象です。
　バジル役のルグリ、キトリ役のデュポンは美しいことこの上なし。というより、バジルとキトリには麗し過ぎます。ミスキャストとはいわないけど、オペラ座のドンキを映像として残すのであれば、もっと適切なキャスティングがあったのではないかと思ってしまいます。二人とも極めてオペラ座らしいダンサーで、洗練と優雅が服着て踊っているような感じで、スピードも切れも素晴らしいんですが、やはり下町っぽい庶民的な雰囲気にはちょっと欠けてるように思います。とはいえ（バジル役に似合うかどうかはさておき）、ヌレエフの振り付け特有の細かいステップ満載のヴァリエーションを踊りこなすルグリはやはり素晴らしい！それだけでも見る価値有りです。
　街の踊り子にマリ＝アニエス・ジロー。ジローの踊りは強靭にしてしなやか、非常にダイナミックで広がりがあります。音楽に対してもとても敏感で、動きと音とがピタリピタリとハマル様は見てて気持ちが良いです。この人のキトリを見てみたいという気にさせられます。
　その他、クレールマリ・オスタがキューピット!、デルフォーヌ・ムッサンが森の女王と脇も豪華で見応えがあるのはさすが。また、ソロを踊るダンサーだけではなく、２人、３人で踊っているようなダンサーもとても上手で、層の厚さにはひたすら感心してしまいます。
　ダンサーのレベルはひたすら高いので、見て損は無し。オペラ座らしい洗練された舞台を堪能しましょう。