バレエ教室(子供のおけいこ)、バレエ上達のDVD,吉田都ほか

クライバー(カルロス)

こうもり*喜歌劇

こうもり*喜歌劇 人気ランキング : 76664位
定価 : ¥ 5,775
販売元 : ユニバーサルクラシック
発売日 : 2002-06-26
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オペレッタの楽しさが堪能できる

ヨーロッパの歌劇場でオペレッタを聴くとき、聴衆の雰囲気は普通のオペラと少し違う。リラックスしているというか、ざわついているというか。歌っている間にも笑ったり、拍手を入れたり。音楽だけでなく、舞台上の「芸」を楽しんでいるようだ。オペレッタが20世紀になってアメリカでミュージカルに発展していくという。オペレッタには音楽と演劇の(それもコメディーの)両方の要素が混じりあっている。
このDVDは、オペレッタの最高峰のひとつ「こうもり」(この作品はヴィーン国立歌劇場で上演できる唯一のオペレッタだという)の楽しさを十分堪能できる。歌手はみな演技達者。僕が特に気に入っているのはブリギッテ・ファスベンダーのオルロフスキー公爵(この役は通常テノールが演じるものなのだが)だ。ロシア訛のドイツ語をしゃべって、ヒューモラスでノーブルで豪気で色気もある。ロザリンデは美人、アデーレは元気でかわいいおてんば娘という劇の想定とピッタリ。ヴェヒターが演じるアイゼンシュタインは、いかにも助平そうな味を上手に出しているし、ヴォルフガング・ブレンデルのファルケ博士もクールながらドタバタ劇の仕掛け人らしい突っ込みを入れるところはうまい。それぞれか主として一流の人たちなのだろうが、なんて芸達者なのだろうと感心してしまう。
クライバーの軽快で、時に奔放な指揮ぶりも雰囲気を盛り上げている。しかし、たとえクライバーの指揮がどんなにすばらしくても、この演奏を単にCDで(音だけで)聞いたのでは、楽しさは半減するだろう。やはりDVDで楽しまなければ。

誰が主役?

 勿論、クライバーが指揮する場合、たとえオペラであれ、彼の指揮を「観たい」人が多い筈。だからかしら、彼が指揮する場合、他の指揮者なら、序曲や幕の初めくらいしか指揮者を映さないものだが、クライバーが映り過ぎ、オペラ自体の興趣を殺ぐのでは?と想う事もある。
 また、指揮者とオケに歌手がついて行ききれていないのでは?と想う事も有る。そうした意味で、かの伝説的な「バラの騎士」(1979年版)も、そう。
 しかし、こと、この「こうもり」に関しては、別。彼とオケと歌手たちの、火花散るような技と芸のぶつけあいが有り、希代の名演、抱腹絶倒の喜劇として、まことに善く出来上がっている。
 何より、「この役の為に生まれて来たのか?」と、何度も大笑いしてしまう程の、エバハルト・ヴェヒターの表情たっぷりの名演?怪演?。私はヘッドフォンで聴いていて、ついゲラゲラ笑い、家人に「怪しい、変だ」と何度も苦言されるが、そんな事を構ってはいられない。クライバーの「煽り」にオケ、歌手たちと同様、何度も煽られてしまうのだ。
 なお、ライナー・ノーツには紹介されていないが、看守役のフランツ・ムクセナダーの見事な演技、台詞は、何度観ても痛快無比の面白さ。一体、どういう役者さん?歌手?なんだろう。
 今、この盤は入手が難しい?でも、根気良く捜せば、必ず手に入るでしょ?手間暇かけて捜しても、欲しい一枚ですよ。

洗練された喜劇

映像で、しかもはじめて、楽しむなら、
これしかないでしょう。
演出、演奏、演技も、また映像としても
正統的であり、かつ非常に洗練されていて、
嫌味がないです。
上品で、機知に富んだ喜劇に仕上がっています。

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