篠山 紀信
Vladimir Malakhov
監督マラーホフ、若き日の... |
本書は芸術か否かを問うまでもなく、芸術だ。が、あまりにもなまめかしく
なやましい、今世紀屈指のダンサー「マラーホフ」写真集だ.
版元朝日出版社は宮沢りえの「サンタフェ」で一躍有名になった。その後もヌード写真集の出版で大成功を収めている(はず).
写真家はおなじみの篠山紀信. どのようなきっかけで本書の出版に至ったのか、好奇心がふつふつと沸いてくる. すばらしい本だ.
被写体が男性のためか、篠山の眼がいつもとは違って、ベストな一瞬の完璧な動きを静止状態で再現することに写真家の精力が費やされた.
マラーホフの、この世のものとは思えないポーズと肉体美がこれでもかこれでもかと見せ付けられる.
6月中旬より東京公演がはじまる .彼はいまやベルリン国立バレエ団の監督だ. 写真のころがダンサーとしての彼の絶頂期だったように思う.
秘蔵したい写真集の1冊である.