最後の、「男から男へ」という手紙を読んだとき、胸が締め付けられるような悲しみが湧き起こりました。人が人を愛するということへの絶望があったからです。繊細すぎるという言葉では陳腐な、彼の心象に一度触れてみて下さい。これを訳した方の「ニジンスキー 神の道化」も併読なさることをおすすめします。